mg2綱覇佳秋氏(以下T)との対話:#マルクス・ガブリエル 『 #なぜ世界は存在しないのか 』を巡って永澤 護·2018年10月13日土曜日 T:全然違う話題ですが、世界は存在しないって命題は、部分は無限である全体を包含し得ないというカルヴァン派の認識論の焼き直しに思うのですが、誤読ですか? 全体が無限なら、部分は無限ではないので…という論法です。 私:マルクス・ガブリエルは非常に古典的な善きゲルマン知識人なのでカルヴァン派の枠内でしょうね。 T:なぜ話題なのでしょう? どこか新しいところがある? 私:いずれメッキが剥がれます。 T:いま『神話・狂気・哄笑』を読んでます。 私:了解です。あれが一番まともです。 T:ほぼ読み終わったのですが、新しさを感じず困惑しています。誤読したのかと思って。 私:彼はあれだけでいいんですよ。(笑) 前から言っているように日本での持ち上げはごくごく狭い業界内の事情に過ぎませんので。 T:欧米がフィーバーしてるのかと。 彼の言う部分って、結局は格付けのことじゃん? ってこれ誤読なんですかね。 私:その格付けをうまくやりたいのですが失敗しているのです。 T:格付けの前提としての名付け。命名によって格付けが可能になる。 私:つまり誤読じゃない。しかしそれは失敗している意図にとどまっている。 T:名付けイコール部分の前提に気がついてないから失敗してるんじゃなかろうかと読みました。 私:前提に対してナイーブ過ぎるようです。 いいんじゃね?という感じで。善きゲルマン知識人の所以です。 T:部分を解放せよ!ってのが感想です。 私:綱覇さんのですか? T:そうです。名付けを拒否することで部分は解放され、無限である全体と部分とのアキレス亀チキンレースはまやかしと化す。 ルター派っぽいかなぁ。 私:当然そういう路線になるでしょう。 |